第1回TDT(ツールド・タムダオ)報告

行先 TAMDAO
日時 2008年10月04日(土)
参加メンバー 3名(まっは・播磨王・雨ダスさとう)
お天気 晴れ
走行距離 128km(Hanoii-TamDao-Hanoi)
タイムレース
皆の感想 限界に挑戦!帰りが辛かった。
しばらく自転車に乗りたくない!
(翌週にはサパに行ったのだが・・・)

限界に挑戦!ツールドタムダオ!
飲んだ席の約束は必ず守らなくてはならない!!!
ハノイ自転車友の会の恐ろしい約束、、、クラブハウス牛若丸で「ツールドフランス」の話を
していた時に、誰だったか、じゃ〜うちらは「ツールド・タムダオ」をやろうと言う言葉を口にして
しまった!しかも周りにいたメンバーも「いいじゃ〜ん、やろう〜ぜぇ〜〜〜」
こんなノリでまたもや恐ろしい約束が決定してしまった。

で、蓋をあけて見れば参加を表明した勇者は「まっは」「播磨王」「雨ダスさとう」のたった3人!
会長の独居老人氏は用事があるとのこと・・・ふっ(まっは氏の笑い声)

このTDTがどんなに過酷なものかご説明しよう!(ドキュメンタリー風)

まずは各自の家から集合場所のハノイCPTRA馬門まで約10kmの道のりを走って集合!
CPTRA馬門からタムダオの麓までの52kmを走り、そこから斜度10%の激坂が容赦なく続く
タムダオクライムを12km行いゴール茶屋まで行き、折り返しハノイへ戻って来るというもの。
トータルの走行距離は往復で128km。家からの往復20kmを入れると全部で約150kmにもおよぶ
のである!

さあ、結果は以下に、、、以下は記念すべきハノイ自転車友の会 第1回TDT(ツールドタムダオ)
の報告である。


いざ出陣

10月4日(土)、午前7時04分。晴天のハノイはCPTRA馬門から、勇者3人(まっは・播磨王・雨ダスさとう)が
タムダオに向けて出発した!会員のYまぢ氏が参加はしないけど(←嫌味)見送りに来てくれた。

今回は終点がタムダオではなく、この出発したCPTRA馬門であることが参加者3人へ大きなプレッシャー
として襲いかかる。タムダオの山を上るまでに55kmも走らなくてはならない。それまでクライムの力を
蓄えておかなくてはならない。そんな思案があり、取り敢えず3人でタムダオ麓までは隊列を組んで
平均時速30km位で行くことにする。体力的に他の2人より劣る雨ダスさとうは途中からハーハーゼ〜ゼ〜
状態で何とか付いていく・・・

途中、もうすぐタムダオの麓門に着くというところでまっは氏のチェーンが外れるトラブルがあったが、
軽症ですみ、時間ロスも殆どなかった。

そして、3人で隊列で走って来た結果、9時58分、ハノイからなんと2時間を切ってタムダオの麓に到着。
ここからが本番、このTDTの一番の難所であるタムダオクライムに臨む!

この門を潜ってクライム開始

タムダオ国立公園入口の門をくぐると、ハノイから隊列を組んで走って来た3人も一人一人で走る
パターンへと切り替わる。自分との戦いの始まりである。

案の上、まっは氏、播磨王の順にゆっくりではあるが着実にクライムを始めて行く。雨ダスは自分の
ペースでとにかく脚に負担をかけないようなスピードで上ることと決め、ゆっくり上って行く。
ハノイから55kmも既に走って来たいで脚がいつもより重いし、張っている感じがする。疲れた脚を
だますようにゆっくりゆっくりと上って行く。土曜日の午前中と言うこともあるのだろうか?交通量も
さほど多くなく、体力的にはしんどいがとても走りやすい。

麓からこぎ続けること1時間20分、やっと8合目まで到達する。残すとこ後2km。気がつけば今回は
ゆっくり上って来たせいか足をまだ付いてない。後2km、足を付かずにゴール茶屋まで行ければ、
タムダオクライムで初めて足付きなしで上ったことになる。頑張ろう!ハノイまでの帰りはどうなっても
良い。とにかくゴール茶屋まで足を付かずに行こうと自分を励まして最後の力を振り絞る!兆度その
頃、上からまっは氏と播磨王がほぼ同時に下りて来た。「ガンバレ〜あと少しだよ〜」と下りの2人に
声をかられる。嬉しい反面、彼らが下りで一寸の楽をしている時に、こちらはまだ2kmも上らなくては
ならないのかと絶望感に近い様な感覚にも襲われる。でも仕方ない!レースを終えるには上って折り
返してハノイに戻るしかない!

11時40分過ぎ、やっとの思いでゴール茶屋に到達!初の足付きなしでの到頂も達成!本当に嬉しい!
ゴール茶屋のおばちゃんがいつもの笑顔で迎えてくれる。いつもならここでビールで乾杯といくところだが
今日はハノイに直ぐにも戻らなくてはならない・・・冷たいお茶2杯まとめて注文!そしてお茶と一緒に
ゼリー状のエネルギー補給飲料を飲み干す。休憩15分でハノイに向けて出発準備。おばちゃんが
「もう行くのかい?」と怪訝そうに聞いて来る。理解してもらえるか分からないが、「今日はハノイまで
レースをしてるのだ」と伝える。おばちゃん分かったのか、じゃこれ持って行って食べなと「グアバ」の実を
渡してくれた。おばちゃんの親切に感謝!

ゴール茶屋で束の間の休憩


11時55分、いざ、ハノイに向けて出発。脚はもうパンパン状態だが、麓まで約12qの下りで少しは
肉体的にも体力的にも復活することを期待して山を下る。1時間40分もかけて上って来た上りも
下りは殆ど漕ぐことなく30分で終了。ここからはハノイまで55km再び自走で帰らなければならない!

山の麓からVinh Yenまでの13kmはアップダウンを繰り返す単調な道なのだが、山を下りたとたんに、
ペダルが非常に重く感じる。少し上り坂あると時速が15km位になってしまう・・・やはり相当タムダオの
上りで体力を消耗しているみたいだ。たった13kmのVinh Yenまでが全く遠く感じる!

やっとの思いでVinhYenに到着。ここから国道2号線に入り、まずは25km先の空港近くのTOYOTAの
看板を目指す。国道に入れば道路の状態も良く楽に走れるだろうと思ったが、そんな思いを寄せた俺が
バカだった・・・太陽がかんかんと照り、日陰もまったくない国道をひたすら走るのは予想以上にキツかった・・・
脚が動かないのだ・・・当初の予定では時速30km位で走ろうと考えていたが、とんでもない・・・
時速25kmを出すのもやっとで、若干上りになったり、向かい風が吹いたら20kmを切ってしまうし、、、
とにかく肉体的にも精神的にもかなりきつい!自転車を漕ぐのをやめて休んでしまいたい衝動に何度も
襲われる。「あ〜なんで俺はこんな思いをしてここを走ってるのだ!」そんな気持でペダルを漕ぐ!

VinhYenから漕ぐこと約50分。やっとの思いでTOYOTAの看板に到着。ここからはいつもの練習コース
空港高速道路に入り、CPTRA馬門のゴールに向かう。先に着いているだろうまっは氏にいま高速道路
に入るとメッセージを打っている時に、まっは氏から「今どの辺ですかぁ〜」と電話がかかって来る!
ゴールで仲間が待っている。頑張ろう!

ここからゴールまで約15km。とにかく全身の残された力を振り絞ってゴールを目指す。いつも走っている
筈の道なのに。。。全然スピードも出ない。。。行ったいあとどれだけ漕げばゴールに着くんだろう・・・
絶望感に近い感覚で自転車を漕ぐ・・・しばらくするとこんなに疲れている筈なのに、汗もたくさんかいて
暑いはずなのに、、、なぜか寒気を感じる。なんだかヤバい予感。脱水症状か???
残り少なくなった水筒の水を体にかけたり、飲んだりしながら、体を騙しながら走り続ける!

そして、、、ついに見えて来ました、、、ゴール直前の心臓破りの「Thang Long橋」!!!
橋を越えるためには約1kmのジワジワした上り坂を上り詰めなくてはならない、、、
疲れ切った精神と肉体に最後の最後まで試練はのしかかる!!!

ここまで来たら気力のみで走る。坂の上なんか見てる余裕はなく、自転車の1〜2m先の道路を見て
とにかく坂の上まで着くことのみ祈って漕ぎ続ける・・・

うおーーーついにThang Long橋の上に到達。後は橋を渡って、橋を降りればゴールだ!!!
ラストスパート〜〜〜思い全身の力を振り絞り自転車を漕ぐ、、、いや漕ごうとしたのだけど、
力が出ない。。。自転車を前進させる最低のパワーしか残っていない・・・
ゴールを目の前にしてこんなちんたら走ってるのか、こりゃ〜と言いたくなるところだが、これが
俺の限界!

やっとの思いで橋を渡り終え、下り坂で時間を稼ごうとしたけど、体は言うことを聞いてくれなかった・・・
しかし何とか自走でゴールイン!!!

朝、このCPTRA馬門から出発してタムダオの登頂してまたここに戻って来た。そしてそのタイムは6時間22分。
精神、体力的に自分の限界を超えた気がする。だが何とか自走で帰って来られた!本当に嬉しかった!

先着したまっは氏と播磨王が拍手をしながら笑顔で迎えてくれた。その時、疲れ切った俺の心と体がまるで氷が
解けるかのように安らかになった気がした・・・

CPTRA到着後乾杯のビールの後で、、、
3人の表情に安堵感が現れている。
翌日の飲み会でのスナップ
あの苦労を共にした者にのみ許された笑顔


レース後記
スピードこそ違うものの、今回のレースに参加したまっは氏、播磨王も雨ダスさとうもみんな精神と体力の限界に
近い状態で自分と戦って走っていたことが分かった。自分が辛いと思ったところは他のみんなも辛い思いで走って
いるのだ・・・

まっは氏も帰路で走行中、寒気を感じたと言っていた。今回のような長距離耐久戦では栄養補給の他に
水分補給は十分しなくてはならないことが教訓となった・・・

                                             Report By 雨ダスさとう

<感想>

完走した3人は、第一回TDTの完走者として永遠にその名誉が称えられます。
佐藤さん、播磨さん本当にお疲れさまでした。

はっきり申しまして、最後は足が上がらなくなるほど非常に過酷なレースでした。
今回は参加できなかった皆さん、次回に期待しております。 by まっは

第1回TDT結果
完走賞 まっは川井、播磨王、雨ダスさとう
総合優勝 まっは川井 5時間30分37秒
2位 播磨王 (自己申告願います)まっは氏にタンロン橋で抜かれた!
3位 雨ダスさとう 6時間22分(タムダオ上り1時間35分)
山岳賞 播磨王 1時間8分
最高速賞 まっは川井 54.9km/h(タンロン橋下りラストスパート)


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