第2回TDS(ツールド・サパ)報告

行先 SAPA
日時 2009年03月21日(土)〜23日(月)
参加メンバー 4名(まっは・播磨王・雨ダスさとう・今井・土屋)
お天気 晴れ
走行距離 70km(Laocai-Sapa-Laocai)山岳コース
オプションでサパから往復5kmの激坂コースあり
皆の感想 疲れました!

新入会員の今井さんもうすぐ帰国、土屋さん歓迎と言う名目で第2回TDSに行って来ました。
2009年3月21日(土)夜7時頃を目途にクラブハウス「牛若丸」に集合!各自腹ごしらえと明朝の
Sapaクライムに控えておにぎりを購入。8時30分過ぎにハノイ駅へ向かう。


ハノイ〜ラオカイを寝台列車で行く


ハノイからサパへの最寄駅LaoCaiまでの距離は294km。流石に週末のみの行程では自力走行で
行くことは時間的に不可能なので、今回も前回に引き続き夜行寝台列車を利用して行って来ました。
ハノイ発22時。LaoCai行き寝台列車SP3号に乗車。LaoCaiまでは一晩に3本ほど列車が走っているけど、
自転車を載せられる荷物車が付いているのはこのSP3号のみらしい。21時、出発の約1時間前に駅に
到着。自転車を直接荷物車まで持って行って積んでもらう。我々の自転車を積む前に車のエンジン
見たいな大きな鉄の塊を荷物車になんと人力で搭載中。とても人力で持ち上げられる重さじゃないと
思うけど、、、3〜4人でエンジンを車両にガンガンぶつけながら手際よく積んじゃった!日本じゃありえない!
恐るべしベトナム人!頼むから僕らの自転車はそんな扱いしないでね!

自転車も無事荷物車に搭載完了。身軽になって僕らは寝台車に乗車!播磨王は金曜夜発の列車で
一足先に行っていたので、残りのまっは氏、雨ダスさとう、今井君、土屋さんの4人で丁度一部屋の寝台
が押さえられた!ドアを閉めれば完全個室!こりゃ調子良いぜ!で、ドアを閉めて何をやったか???ふふっ、、、
勿論翌日の無事な走りを願って飲み会開始ぃ〜そう言えば前回は漏れ屋先生の持ち込んだテキーラで
「テキーラ勝負」したっけ?それで皆二日酔いでSapa登ったんだっけ?

「今回は控えめにしまよう!」と言うことだったんだけど、お互い分担して買ってきたお酒を公開したら、、、
あらら、ビール一人2本ずつ、ワイン赤白1本、樽出し朝一番搾り焼酎(38℃)1本、、、(結構多くない?)
まっは氏が「明日もあることだし全部飲まなくてもいいでしょ〜!」と大人の発言。でもおつまみの
チーズを食べたら「うめっ〜」と言うことで、酒が進む進む、、、結局全部空けちゃったのもまっは氏、、、(^。^)

結局こうなっちゃうんだよね!(爆)

列車がハノイ駅構内に居るうちから始まったSapaクライム恒例の車中飲み会は皆が酔っぱらう頃には
LaoCaiまでの道中半分まで来ていたのでした、、、


ラオカイ駅前〜サパへ

LaoCai駅前にて出発前の記念撮影


6時頃、ラオカイ駅へ到着後、昨年も利用した駅前のPumpkinツアーデスクが入っている食堂で休憩。
各自腹ごしらえをしたり、トイレにいって軽量化を図ったりして出発前の準備を整える。

7時過ぎに播磨王と一緒に前日サパ入りしているめるちゃんが到着。めるちゃんは大切な休みを使って
今回、我々サパクライマーのサポーターとして荷物を持ってくれたり、写真撮影をしてくれる貴重な女神!
男だけの緊迫した空気が一気に和ましてくれた!播磨王は昨晩サパ泊。早朝にサパから自転車で降りて
来て再び僕らと一緒にSapaに再び登ると言う凄い奇特な奴!サパへの登りが始まる28kmポストの所で
合流予定。

午前7時4分、ラオカイ駅前からサパに向けていざ出陣!
約7km走ったサパまで28kmポストまで皆で隊列になりゆっくりと進む。28km地点で播磨王と合流。

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<コースの紹介>
ラオカイからサパまでのコースはこんな感じだ!ラオカイ駅が標高83mに対し目的地サパの教会前の
標高が1502m。距離は35kmで、ラオカイから走って7km地点、サパまで28km地点から本格的な上り坂
が続く標高差1419km。途中、山肌を登り続けて稼いだ高度を次の山に移るために山を降りるV字谷付き。
ダブルパンチの容赦ないクライムコースだ!コースの厳しさは第一回TDSの報告をご参照いただきたい!
第一回TSD報告書

ラオカイからサパ方向に走って15km地点
V字谷の手前で記念撮影(サパからの帰りに記念撮影)
登りではこの後急な下り高で一旦山を降り、後ろの山に見える
つづら折りをまた登るという悪魔のようなコースである。



また以下、の3D地図、TDS用にまっは氏が作ってくれた高度表などあるのでご参照下さい!

地図をクリリックして下さい!(調整中。現在クリックで地図のみ見られます。)
(この操作にはのインストールが必要の場合があります!)

距離(km) 標高(m) 勾配(%)
0 81
2.5 84 0.1
5 95 0.4
7 88 -0.4
9 193 5.3
10 277 8.4
14 689 10.3
15 710 2.1
17 809 5.0
18 859 5.0
20 1045 9.3
22 1237 9.6
26 1373 3.4
27 1452 7.9
29 1522 3.5
コースのイメージはこんな感じです!

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播磨王と合流したサパまで28kmポストを過ぎ、一旦坂を下りた辺りからサパに向かい
伝っていく山への上りが始まる。そこで隊列を組んで来た皆と「頑張ろう!」と声をかけ合い
それぞれ自分のペースで登り始める!自分との戦いの始まりである。

まずは播磨王と今井君、やはり先頭に出てスピードをキープ、グイグイとした馬力で山を上って行く、

播磨王に今井君が続く
今井君背中のポケットに
おにぎり6つの爆弾兵器が!(笑)


その後をまっは氏も彼らよりゆっくりだが確実に力強く登って行く。そして僕、雨ダスと土屋さんが
ゆっくりと、、、


(以下雨ダスさとうのクライム報告です。)

山道のクライムはペース配分が非常に大切だ。まっは氏が手の届く距離で上っているので、
追いついて一緒に行こうかな?と思ったけど、一度このTDSを経験しているだけに先に待ち受ける
坂の辛さを考慮して自分のペースを第一優先に登ることにする。唯一、話が出来る距離を走っていた
土屋さんに自分のパースで行きますと声をかけ、孤独のクライムに突入!先は長い。膝痛再発の恐れも
あって出来るだけ足に負担をかけないように登る。

道はジワジワ、ジワジワ、、、少しずつではあるけど確実に高度を上げて登っている。
そんな道を2〜3kmも走ると既に斜度の感覚が無くなって来る。斜度3〜4度位の坂では平に感じて
しまう。でも、ペンダルの回転数を緩めると後ろに引っ張られる感覚で我に帰ると行った感じだ!

前回の報告でも書いたが、やはり坂を登ってる時の感覚っていつも同じなんだよね。

文句言っても上り坂が下りにはなってくれない!ああ無情!
>やはり目の前に現れた上り坂は登らなくてはならない。いざ覚悟!



>坂を上り切ると少し道がなだらかになる。山肌を舐めるように走る優しい道路に
>変身だ。少しホットする。

>ホットしたのもつかの間、山肌のカーブを抜けるとまた緩やかだが、ジワジワと
>延々と続く上り坂が待ち受けていた。俺はこういう坂は嫌いだ!
>そんなときはただただ、、、「早くゴールに着いてビールを飲みたい!」、、、
>こんな気持ちでべダルを漕ぐ!


その時、仲間の皆も、、、
皆、自分との戦いをしている、、、



延々と続く坂、終わらない坂の連続、、、
何とかサパまであと10kmのキロポストまでたどり着く。ここまでラオカイから既に
25km経過。坂を登り始めてから18kmを経過している。膝裏の痛みが少しずつ再発して
来ている。しかも、今回はなぜか高度が上がるに連れて向かい風が吹き出した!
山の上り坂。ただでさえシンドイのに向かい風の仕打ち付き!天はあまりに無情だ!

その頃、先に行った皆さんは、、、

ゴールへのラストスパート サパへ手前の登りに苦戦 サパの入口?

膝裏の微かな痛みと向かい風の激励を受けながら根性でクライムを続ける!
そして遂にサパまであと5km!見覚えのある数字のキロポストがお目見えした。
そう前回もこのキロポストに勇気とパワーを貰ったんだっけ!
そんな感慨にふけっていると見覚えのある黄色いジャージが!!!
えっ、今井君???

後で知ったのだが、サパにとっくに到着した今井君、サパまで5km手前地点まで
激励のお出迎えをしてくれたらしい、、、

今井君からの激励も裏腹に、、、
完璧に足が開ききってダレてる雨ダス

今井さんの激励で今までの孤独から救われた!
ラストスパートのサパへの坂、、、今井さんが後ろから付いて来てくれた
お陰で気分的にかなり引っ張って貰えた気がする。しかも恥ずかしいから足も付けないし、、、
もし一人だったら、、、足付いてたかも、、、笑

そして、そして最後の坂を上り切った瞬間、見えました。サパの街並み!!!
遂に着きました。ラオカイから35km、標高差1419m。車でも1時間以上かかる山道を自分の足で走破!
ゴールのサパ教会の前までラストスパート。教会前の屋台で先着のまっは氏、播磨王がビールを飲みながら
会心の笑顔で迎えてくれました。やったぁ〜着いたぞ!!!
この瞬間のこの気持ちが嬉しくて、そして忘れられなくてまた坂に上るんだなァ、、、
そしてビール!自転車に乗って目標を達し終えた後のビールは本当に美味しかった!

お疲れぇ〜この感激のためにまた山を登るんです!

ゴールのサパ教会前で記念撮影



今井さん
元自転車部。「若さ」有ってかTDS初参加にして初優勝!しかもタイムは1時間50分!
流石デス!応援激励ありがとう!残念ながら帰国しちゃうけど、次回は残ったメンバーで
今井さんの記録を追いかけます!

おめでとう!
でも、一人で自転車持ち上げて周りの目大丈夫だった?


土屋さん
今回のTDS初参加の土屋さんはしばらく自転車に乗っていなかったブランクを破ってのTDS初挑戦。
残念ながら足痛と自転車のギヤの調子が悪かったため、サパまで18km地点でリタイヤ、自力でヒッチ
ハイクして自転車ごとサパに先着。みんなの到着を待っていました。次回に期待!!!


サパ(CatCat村)観光(報告製作予定)
せっかくサパに来たのだから観光もしようと言うことでサパから一番近くにあり手軽に行ける
少数民族の村「CatCat」に行って来ました。CatCatと言えば前回の激坂自転車レース(CATCAT激坂村
したところ。今回は初参加の今井さん、土屋さん、そしてめるちゃんも居るのでまったりと観光して
みました。もちろん男性陣は自転車にて村の入り口まで行きました。

第2回CATCAT激坂クライム(フルクライム)詳しい報告はこちら
第1回目は時間が関係でサパ教会から1.8km地点の村の入口ポイントからのレースでしたが、
今回は2.6km地点の村の入口ポイントからのレースでした。距離800mの差を侮るなかれ!!!


サパからラオカイへ下る
臨場感満載!サパから下りの様子が動画で見られます。

なが〜い下り坂  V字谷付近


午後4時半過ぎ、太陽もいよいよ沈み始める時間も迫るころ、ラオカイに向けていよいよ下り始める。
上りの時は暑かったが、下りは肌寒さを感じる程空気が冷たい!上りの時はいくら漕いでも進まなかった
自転車が、下りではひと漕ぎもしないのにどんどんとスビードを上げて進んでいく、、、
何とも心地よい!途中数か所ある上り坂(ラオカイから来た時の下り坂)も下りのスピードの
勢いからだろうかさほど気にもならずスイスイ進む、、、こんなコース、なかなかないぞ!
ふとメーターに目をやると時速60km!スゲ〜〜〜自転車でもこんなにスピード出るんだ!行きの登りが
3時間近くかかっのに、帰りはなんと僅か1時間10分でラオカイまで下りてしまいました。(山岳部分
は僅か50分殆どペダルは漕いでない!)。車でも同じ時間かかる筈。。。やはりこのコース凄過ぎ!
そして自転車って本当にすごい乗り物です。(一部前回の報告書より抜粋)

お疲れ様

LaoCai駅構内で
列車待ちの様子
列車内で打ち上げ
お疲れ様!


ラオカイ駅には午後6時過ぎに到着!
ハノイ行きの列車は21:00発。たっぷり時間もあるので、前回同様、朝の準備にも使った駅前の
Pumpkinツアーデスク食堂でゆっくりビールを飲みながら夕食を取る。
20時、駅の改札が開始。僕らが乗る車両の前に出発列車があるみたいで乗車出来ずに、しばらくホームで
腰を降ろして待つことに。皆、疲れのせいか口数が少ない!20時20分頃ハノイ行きの先行列車が出発した後、
その奥のホームに止まっていた車両に乗り込む。帰りは6人一部屋の寝台車だ。来た時の4人一部屋より窮屈だが
同行の6人が一部屋で固まれるのが何とも嬉しい。広めでも他人と居るより狭くても仲間と一緒に居た方が
ずっと楽しい!

乗車が完了し、早速酒盛り開始。。。ビールを飲みながらサパへの登りの話で花が咲く。でも、心なしか皆疲れモード!
眠くなった人から上段のベットに移動し眠りに着いた。目が覚めたのはまだ夜も明け切らないハノイ近郊の駅に着いた
時だった。

                                              Report By 雨ダスさとう

TDS結果
今井君 1時間50分
播磨王 2時間10分 二日酔い?
まっは 2時間20分 膝痛との戦い
雨ダスさとう 2時間47分 初足付きなし登頂
土屋さん ぎゃふん 次回に期待


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